※本記事には虫の画像は出てきません
当園で使用している土には、たまーに何かしらの虫が潜んでいることがあります。
「購入したアンスリウムの株元から虫が出てきた!」
と、たまに問い合わせをいただくこともあります。
消費者さんからすると「ヒィ!」となる場面もあることでしょう。
実は私も植え替えをする時、虫が出てくると「ヒィ!」とまではいかなくても、「ウッ!」くらいのリアクションをしております。
虫への苦手意識はきっと人間の遺伝子レベルに刻み込まれているんだろうなぁ、と思っていたりします。
混入している可能性がある虫たち
細かいものを挙げればキリがないですが、問い合わせとしていただいたり、私が目検で確認することがあるものは以下の3つです。
①コバエ
①ミミズ
②ヤスデ
まぁ、どれも土から出てきたらあまりいい思いはしませんね(苦笑
私がよく見えていないだけかもしれませんが、①コバエはあまり園内では見かけません。
以前「コバエが大量発生した!」という問い合わせをいただいたことを記事にしました。
コバエに関しては後から混入されたというケースもよくあります。
益虫としてのヤスデ・ミミズ
残った②ミミズと③ヤスデについて。
見た目ゆえに嫌われてしまうこれらですが、Gのように、家の中に好んで入ってくる虫ではないです。
土の中で有機物を分解する「分解者」としての役割を果たす、いわゆる「益虫」ですね。
植物自体には悪さはしないので、放っておいても問題はありません。
ヒトハナさんがわかりやすい記事を書かれていたので、詳細を知りたい方はこちら。
ちなみに、みなさんが嫌いな「蜘蛛」も小さな虫を食べてくれる益虫です。
虫のいる良い土か、虫のいない加工された不自然な土か
基本的にこれらの益虫がいる土は「良い土」とされています。
なので、供給サイドの考えとしては、目に見えない土の中にいる虫を除去することは考えていません。
そもそも「虫のいない土」というのは自然界においては異常です。
虫がいるので、土が良い状態に向かっていくわけです。
逆に十分に殺虫消毒された土は、土の状態を改善してくれる益虫さえも殺してしまっています。
消費者さんにとっては虫が出てこないということは嬉しいことかもしれませんが、そのような土で植物が良く育つとはあまり思えません。
どうしても虫が無理という場合は、無差別に殺すタイプではなく、ピンポイントに効果のある殺虫剤を使われると良いかと思います。
まとめると
この業界で仕事をしていて、いろいろなモノが絶妙なバランスで成り立っているなぁと感じます。
日本人は0・100(ゼロか100か)で物事を判断する人が多いと言われますが、「良い感じに」上手く付き合っていきたいものです。