以前からお伝えしている通り、当園では国産のピートを使用した土作りを研究しています。
昨年から試験を繰り返していて、なんとか本番用に使う目処が立ってきました。
今年中にまとまった量の土を量産し、商品の一部として世に出していけたらなと考えています。
世界的に使用されなくなってきたピートモス
アンスリウムの土に使用されている主原料は「ピートモス」です。
このピートというのが植物の化石で、世界中のあちらこちらで採掘されています。
この採掘作業が自然破壊につながったり、また地中の二酸化炭素を放出させてしまうんですね。
そのため、近年は採掘量が減り続けています。
需要と供給の関係で、供給量が減れば価格は上がります。
さらに輸入物のため為替の影響を受けるということで、今後もピートを使用し続けるなら高いお金を払わないといけない(=資材費の高騰という形で消費者に跳ね返る)のです
もちろん供給サイドも打ち手を考えていて、ピートを使わない土の研究開発進めています。
当園にもいくらかサンプルが届いていますね。
とはいえやはりピートは良い素材でして、できればこれを使った土作りをしていきたいものです。
北海道産のピートを使った土はアンスリウムにも使えそう
そんな背景から、当園では国産のピートモスを使用した土をアンスリウムに使えないかずっと研究をしています。
ピートは海外でしか採掘できないと思われています。
でも、実は北海道でピートが採れるんですね。
同じピートでも、採掘できる地域が変われば質感などの性質が様変わりします。
北海道と海外の別の地域では分布する植物にも違いが出てきますから、当然の話ですね。
採掘量がそれほど多くないためか、幸い日本では採掘に対して規制はかかっていません。
資材として使えることがわかれば、わざわざ円安の昨今に高いお金を払う必要もなくなります。
何でもかんでも海外から仕入れる癖がついてしまった日本
日本は資源に乏しい国なので、何をするにも資源を海外から仕入れないと始まりません。
それはその通りなのです。
その一方で、デフレの30年間を過ごした結果、どうも何でもかんでも海外から仕入れれば良いという考え方がまかり通ってきたような気がしています。
お金が一番偉い、みたいな感じです。
その結果自身で改善してより良いものを作っていく姿勢が失われてきたような、そんな感覚を特に園芸業界で感じます。
肥料から石油製品まで、園芸業界はあらゆるものを海外に頼り切りにしています。
であれば、ここで頭を使わないと何も残らないような気がしてなりません。
私が国産の材料にこだわっている大きな理由はこれだったりします。
まとめると
トランプさんがいろいろやらしてくれそうな2025年。
岡田斗司夫氏が前から言っている「戦国時代」になってきたなぁーという感じがします。
戦国の世であれば、資格とか優等生的な考えはあまり通用しません。
いわゆる変人が活躍する時代ですね。