先日当園のお客様から、某生花店で売られていた商品の写真をいただきました。
サイズは3～4号くらいで、価格は2000～3000円くらいだったそうです。
写真を見る限り昨年売られていた商品の残り物ですね。
実物を見ていませんが、結構ボリュームもありそうです。
では、果たしてこういった「残り物」はオトクなのでしょうか？
残り物かどうかはここを見よう
なぜ写真を見ただけで残り物だと分かったかというと、お店に並んで時間が経った鉢花って結構わかりやすいんです。
わかりやすい特徴が大きく分けて3つあって…
①背丈が伸びている
②新しい花が少なく古い花の比率が高い
③土の劣化が見られる
このうち2つ以上当てはまっていたら、その鉢花は昨年仕入れて冬越ししたものです。
仕入れたての同サイズのものと比べると、背は高いし、葉も大きく、ボリュームが出ています。
なお、赤字の内容を逆にしたものがこれです。
①てっぺんの花から株元まで適度な高さで、花も上下に並んでいる
②新しい花(花序が黄色)が2-3本咲いている
③根が土から飛び出している感じがない
これらが2つ以上当てはまっている場合は最近仕入れた新しい鉢花だということですね。
残り物は事前にお手入れをしてあげるとよく育つ
今後育てようとした時、昨年の残り物にはこういった問題が出てきます。
鉢の中の肥料が切れていたり
根が張り切って根詰まりを起こしていたり
土が劣化していたり
支柱しないとグラグラしてしまったり
日常のお手入れとは別に、育て始める前に一手間を加えてあげないといけないわけですね。
これらのお手入れをしようとすると、手間やお金が追加でかかり、結果的に高くついてしまう場合もあります。
なので、これらが面倒なら残り物ではなく新しい鉢花を買ったほうが良いです。
残り物を敢えて選ぶ猛者もいる
当園のお客様には、こういった残り物を敢えて選ぶ方もいます。
完璧な商品ではなく、何か問題があったり手入れをしてあげない状態の株を敢えて選び、手を加えて育てるという園芸好きの方々です。
何事も手を加えれば加えるほど愛着が湧くものですから、知識や経験があればこういった楽しみ方もアリだと思います。
SDGsになって良いですし。
まとめると
別に私が生産者だから新しいものを買ってほしいというわけではないです。
楽しみ方は人それぞれなので、自分が良いと思った気持ちに従って自由に楽しんでいただけたら良いと思います。
