Re:Anth

茎が伸びすぎた株をどう生かすか1

アンスリウム

先日お客様から依頼を受けて、伸びすぎた茎の処理を任されました。
ご実家から引き取ったアンスリウムで、15年ほど経っているそうな。
マンションの窓際においてあって、水やりだけしていたそうです。
おそらくご家族の思い出の品なのでしょうか。
良い機会なので引き受けることにしました。

そもそもアンスリウムは生育がゆっくり

そのため、株を復活させる場合も時間がかかります。
特に今回のように、成長点(茎の最上部)近くに根がほとんどない場合はなおさらです。
数カ月単位で時間がかかる旨をお客様にお伝えした上で、株に下処理を施します。

まずは茎を上部5cm程度だけ残して切断。
茎全体で見ると成長点のある上部だけが「生きている」ので、根が伸びてくれそうな上部のみ残します。
下部分の大半は今回は不要と判断しました。
発根促進剤に浸漬した後、水苔で巻きます。
ちなみに、最近は中国製よりもチリ製が良さげです。
後は定期的に水を与え、適切な温度管理をして待つのみ。

どこを見ながら養生していくのか

また経過観察の記事を作ろうと思いますが、
アンスリウムのように生育がゆっくりな植物は、施した処置が上手く行っているかどうかが非常にわかりにくかったりします。

私の場合、見る部分は「株の成長点付近」と「既存の葉の表面」です。
本当は地下部も見たいですが、確認のために頻繁に掘り起こした結果根を傷めたら本末転倒です。
よく見たらわかりますが、葉は正直です。
株がダメージを受けていたり処置が上手くいっていないとすぐにツヤを失います。
古い葉は何本か枯れる可能性はありますが、そこは必要な犠牲です。

「伸びすぎた株をなんとかしたい」という問い合わせは結構多い

実は今回のような問い合わせは結構多いのです。
株が伸びすぎるくらい長く育てられた時点で大したものですが、
オーナーさんからするとここまで長く育てた我が子(?)をなんとかしたいと思うのは親心ですね。

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