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【お手入れ】開花と温度の関係

アンスリウム

こちらは、私の子供が通っているこども園に提供した大鉢です。
今年4月頃にお届けした後、水やりの仕方に問題があったようで花が全て枯れてしまいました。
その後6月頃から手入れのアドバイスをして、先月ようやく株が回復。
写真のように新しい花を咲かせました。
さて、今回はこの花の状態と温度の関係を書き留めようと思います。

花を咲かせたいなら温度を高くする

アンスリウムに限らず、植物に花を咲かせようとすると株の温度環境を整える必要があります。
冬に花を咲かせる植物は例外として、一般的に花は暖かい温度環境で咲きます。
なので花を咲かせようとしたら、株の周りを温めてあげると良いわけですね。
ちなみに一説によると、アンスリウムは15℃を下回る環境では日中でも開花が止まるそうです。
ひとつの基準として参考にするのも良いかと思います。

ちなみに、生産者の間では「温度の累積」によって開花のタイミングを掴んでいます。
1日の平均温度を日々足していくわけですね。
その合計が◯◯になるように温度調整をして開花時期を調整しています。

咲かせた花を維持させたいなら温度を低くする

高い温度環境下では開花が進む反面、咲いた花の成熟も早まってしまいます。
では、既に咲いた花を成熟させずに維持させるにはどうすればよいか。
先とは逆に、温度を低く維持させてあげると花の成熟度合いが緩やかになります。
もし「今咲いている花を維持させたい!」という場合は、敢えて周囲の温度を下げてあげれば良いわけですね。
写真の花は、実は咲いてから1ヶ月くらいはこのままの状態です。
花が成熟して花粉ができることもなく、同じ状態を維持しています。
当然ですが、新しい花芽も出てきませんので、さらに新しい花を咲かせてあげようとすれば加温が必要になります。

ちなみに、胡蝶蘭やシクラメンでも同じことが言えます。
これらの開花を促進させてあげようとすれば、温度を上げてあげれば良いです。
一方、開花が一通り終わって花が満開な状態を長く楽しみたいということであれば、温度を下げてください。
氷点下になると細胞が破壊されるので、一桁前半~半ばくらいの温度環境に置いてあげましょう。

温度を賢くコントロールして花を長く楽しむ

アンスリウムなどの熱帯植物は暑いところが原産で、そういった環境を好みます。
そのため、アンスリウムは温度が高くないといけないと思う人も多いです。
今回お話ししたようなことを踏まえれば、アンスリウムを比較的低温環境で楽しむこともできると思います。
参考にしてみてください。

新しい花の咲かせ方・花の変化に関する動画はこちら(Vol.5Vol.27)で解説しています。
よければ合わせてご覧ください。

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