最近「カバリ」の品種に関して問い合わせを数多くいただきます。
苗生産終了の連絡も聞いていないし、需要が高まる理由があまり思いつかないのですが、とにかく問い合わせが多く来ます。
注目されている品種らしいですし、今回はカバリについて思うところを書き留めてみようと思います。
カバリの品種特性
◎良いと思うところ
①薄紫→ピンク→緑と3色の変化を楽しめる
②花持ちが良く根が強いので初心者にも安心
③背丈も高くなりやすいので、大鉢用にも使える
カバリの花は、色が綺麗に移っていくことから勝手にそう呼んでいます。
移り変わりを楽しめるだけあって花持ちは結構良く、根も強いです。
多少の水不足にだって耐えてくれるので、初心者にも育てやすいのもポイントです。
薄めの紫というのも特徴的です。
アンスリウムの紫系品種には割と濃い紫のものが多く、薄めの紫は珍しいです。
濃い紫品種に比べ、カバリはお部屋に置くと雰囲気を柔らかくしてくれます。
◎イマイチだと思うところ
①暗い環境では徒長しやすい
②夏に色褪せしやすい
③アブラムシがつきやすい
④徒長すると株のグラつきが気になる
明るすぎると色が褪せ、暗すぎると徒長するという光量の管理が結構難しいです。
春先くらいまではきれいな紫色を呈しますが、暑くなってくるとすぐに褪せてしまいます。
褪せ方がひどいと「ピンク?」と思ってしまうくらい色味が薄くなります。
アブラムシが発生しやすいのも残念なところです。
カバリはピンクチャンピオンと同様、どうやらアブラムシにとって美味しいようです。
良いと思うところで背丈について記載しましたが、この品種は暗がりで育てると徒長もしやすいです。
結果株がグラつきやすいので、花が色褪せず株が徒長しない適正な環境を用意してあげることが大事ですね。
当園ではしばらく苗の仕入れを止めている
ここ数年、凶悪な夏の暑さが続いていますね。
そのため、夏の色褪せを個人的にはだいぶ気にしています。
紫系はあまり多く流通しない色なので、当園としても扱う量は少なめです。
最近は他の品種にうつつを抜かしてしまっているので(笑)、カバリの扱いはしばらくお休みしています。
これまで過去に扱ったカバリの残りが僅かながらあるので、問い合わせをいただいた方にはそちらを案内しています。
今後も問い合わせが続くようなら、再度仕入れを検討しようと思います。
ひょっとしたらカバリの作り手が減っているのかもしれない
もし他の生産者さんが当園と同じ考えをしていたら、同じように扱いを止めているかもしれません。
作り手目線からすればこういう品種が欲しいわけです。
「育てやすくて、虫がつきにくくて、色褪せがしづらくて、長い期間売れる」。
特に虫のつきやすさは考えもので、アブラムシは若い芽や葉から樹液を吸います。
アブラムシがついた株は変形してしまい、商品価値が著しく毀損しています。
そのため、虫がつかない品種のほうが嬉しいんですよね。
いろいろ言いましたが、なんだかんだ言っても当園にとってカバリは面白い品種だと思います。
またどこかのタイミングで扱いを再開するでしょうから、興味のある方は気長にお待ち下さい。
※告知※ 6/2(日)にオープンファーム開催
時間は10-16時まで、当園ではこの時間農園を開放しています。
こちら(LINEへ繋がります)から事前予約をしてからご来園いただくととても嬉しいです。
お客様のバッティングを防ぐため、事前予約をおすすめします。
農園住所:527-0016/滋賀県東近江市今崎町625