
今年の夏は暑い。本当に暑い。
そしてその暑さが長い。
先日アンスリウムの夏バテについての記事を書きましたが、当園に定期的に入ってくる苗にも暑さによる影響が出ていますね。
苗がダメージを受けるのは、だいたい暑さが原因の蒸れだったりします。
蒸れが深刻な株はだいたい枯れる
株に蒸れが起きると葉に茶色いシミができ、根腐れを起こしたような状態になります。
状態がひどい場合は、そのまま溶けるように枯れていきます。
アンスリウムは苗代が結構高額なので、こういうロスは痛いのです。
年々暑くなっているというニュースが世の中を賑わせていて、特に果樹への影響も大きいようですね。
暑さが原因のロスが増えていくと、滋賀県でも生産が難しくなるのかなと少し心配になります。
なんか暑くなるのが急激すぎて、その地で伝統的に作られている農作物が作れなくなって、生産地が徐々に北上していくのかもしれませんね。
ここ数年苗メーカーも育苗に失敗している
アンスリウムに関して言えば、ここ数年の苗のロスは供給側(苗メーカー)にも原因があるようです。
なんかメーカー側の苗の栽培方法を変えたそうで、それが品質に影響を及ぼしているのだとか。
先述の苗のロスは生産者側だけの問題ではなく、供給側にもあるということですね。
そのため、ロス分は請求書から減額してもらっています。
中間業者の話によると、それくらい苗に関するクレームも多いのだとか。
アンスリウムの苗は、その多くがオランダなどヨーロッパで作られています。
世界ではSDGsやESG投資など環境に配慮した事業活動が推奨されています。
そのためこれまで採用していた方法を見直さないといけなくなったといった理由もあるのでしょう。
とはいえ、それで苗が枯れてしまったら元も子もないですね。
これまで通りの品質に早く戻してもらいたいものです。
ここ数年の夏の暑さは生産者にとってかなり強烈なインパクトです。
花は死活問題にはならない嗜好品ですが、お米や野菜になると話が変わってきます。
収量の低下による食糧問題とかが今後浮上してきそうな気がしますね。