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アンスリウムは実は季節性のない植物

アンスリウム

アンスリウムは「夏の花」と言われます。
しかし、実はアンスリウムに季節性はありません。
アンスリウムは原産がコロンビアで、常夏の場所で育っています。
なので、温度が高ければ株は育ちます。
他の植物のように、温度さえ整っていれば株を休ませる必要はなかったりします。

アンスリウムには一つの株の中に複数の「世代」が混在している

アンスリウムのシュート(地上部)は、一本の葉、一本の花、一本の根が1つの節としてつながっていて、それを積み重ねることで植物の体全体が形成されています。
この1つの節を専門用語で「ファイトマー」といいます。
このファイトマーが形成されるたびに、新しい「世代」が生まれていくというわけです。
そしてこのファイトマー、1-2ヶ月おきにひとつずつ生まれてきます。
ということはあるタイミングで株を見た時、その株には複数のファイトマーが形成されております。
子供・大人・老人といった様々な世代がひとつの家に同居しているような、
そんな感じをイメージしてもらえたら良いと思います。

「冬だから○○しないほうがいい」は正確には正しくない

常にどこかのファイトマーが成長期になっているので、アンスリウムには株を休ませる「冬」のような感覚がありません。
冬は気温が低下し、日射量も減少するので、それらがある一定のラインを下回ると生長が止まります。
すると株は自身を「維持」するようになります。

ここから何が言えるかというと、
「冬だから水やりを控えたほうがよい」
「冬だから肥料は与えなくてよい」
この考え方は正確には正しくないということです。

たとえ冬であっても、何らかの形で温度が一定レベル維持され、一定レベルの光を浴びることができれば、アンスリウムは生長を続けるからです。
これがアンスリウムに「季節性」の概念がないという理由です。

温度や日射量を維持できるなら、肥料は冬でも与えた方が良い

集合住宅がそうですが、気密性が優れるために温度はそれほど下がりません。
ここに置かれたアンスリウムは冬でもぐんぐん育ちます。
なので、このような場所で育てる場合は、肥料はむしろ与えたほうが良いということですね。

この考え方を持っておくと、その植物が育つ上で何が生長を妨げているのかを推察しやすくなります。
また、間違ったお手入れを防ぐことに役立ちます。
良かったらこちらも参考にしてください。

また、家の温度環境が整っているなら、アンスリウムは冬のほうが花がキレイに育ちます。
夏だとどうしても色が薄くなりますから。
当園では冬でもアンスリウムを発送しています
アンスリウムは季節ごとで顔色が変わる植物です。
ぜひ「冬のアンスリウム」も楽しんでいただけたらと思います。

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