
某量販店向けに、そこそこの物量のアンスリウムを出荷しました。
オーダー主様の意向はさておき、この時期は基本的にアンスリウムは並びません。
そんな中で「秋冬のアンスリウム」はどういう特徴があるかを考えてみました。
流通量がピークになる夏に比べて色がとてもきれい
アンスリウムは「夏の花」と言われるだけあって、夏に一番多く出回ります。
その一方で、色味が最も褪せるのも夏です。
高温と強光が原因で、ここ数年は異常気象によりさらに鮮やかな色が出づらくなっています。
アンスリウムを除き、日本の夏の暑さに耐えられる植物はなかなかありません。
多くの植物は夏の暑さで文字通り溶けてしまいます。
「他に置くものがない」という理由で置いている生花店もあると思います。
それに比べて、この11月に店頭に並ぶアンスリウムは、色がキレイです。
この時期なら昼間であれば気温も問題になりませんから、一旦家に持ち帰ってしまえば寒さに困る心配もありません。
最近は断熱構造がしっかりした家が増えていますから、冬越しもしやすいはずです。
クリスマスに合った色味
来月はクリスマスがありますね。
アンスリウムは赤色がシンボルカラーの花ですから、クリスマスに飾るのに向いています。
ちなみに、この写真のアンスリウムはちょっと早いクリスマスプレゼント用のオーダーです。
クリスマスリースやモミの木を引っ張り出してくるのも大変ですから、アンスリウムを使うのもアリだと思います。
とはいえ寒さは大敵
夏と違って、秋冬は気温が低くなります。
アンスリウムは熱帯原産の植物なので、暑さには強い一方で寒さには弱いです。
お手入れをする時は、この点だけ注意が必要ですね。
当園に来る問い合わせを見ていると、
最近は冬越しよりも夏越しのトラブルの方が多いような気がします。
前の記事にも書きましたが、近年の暖冬の影響で皆さん冬越しはだいたい上手くされます。
その一方で夏の暑さで株をダメにしてしまう方が多いのです。
そういう意味では、もっと気軽に秋冬にアンスリウムを楽しんでもらえたらいいなと思います。