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12月に気をつけること by アンスリウム先生 Vol.53

アンスリウム

12月に入り、最近とても寒くなりました。
アンスリウムは熱帯性の植物なので、冬の寒さには弱いです。
この時期にアンスリウムを外に出しているという方はほとんどいないと思いますが、そろそろ室内でも場所によっては冷え込む場所が出てきます。
今回はその点を踏まえて、今月気をつけるべきことについてまとめました。

①外に出すのは危険/基本的に室内で管理

12月は昼間でも外気温が10℃台しか上がりません。
少し陽が陰ったり夕方に差し掛かったタイミングで急に温度が下がり始めます。
11月の昼間は比較的温度が維持されたんですけど、12月は結構リスキーな時期なんです。
なので、できるだけ光をできるだけ当てる目的で外に出すのはやめた方がよいですね。
窓際であれば昼間であれば温度が上がりやすいですし、光も差し込みます。
この時期は直射日光による葉焼けの心配もないので、基本的には窓際で良いかと思います。
ただし、室内であっては夜の窓際は注意が必要です。
物件によっては温度が下がってきます。
窓に葉が当たっているとその部分が低温障害を起こすこともあります。
夜は窓と植物の間にしっかりカーテンを挟んであげてください。

②一番気をつけるのは室温と湿度

12月に一番に気をつけるのは室温と湿度です。
この時期になると暖房器具をお部屋で使われる方もおられるでしょう。
いろいろある暖房器具の中で要注意なのが「温風の出る」暖房器具ですね。
具体的にはエアコン、ストーブ、ヒーターなどが挙げられます。
これらの器具から吐き出される温風は非常に乾燥しています。
この風がアンスリウムにとってはあまり良くありません。
株をカラカラにしてしまわないよう、温風が直接当たらないようにご注意ください。
一報、パネルヒーターやオイルヒーター等は温風が出ないため乾燥のリスクが低いです。
安全な冬越しを手伝ってくれる良い道具だと思います。
ただ、暖房器具などの熱源近くに植物を置くと少なからず乾燥を引き起こすので、そこは理解しておく必要がありますね。

③水やりのタイミング

この時期の水やりは非常に難易度が高いです。
何しろ、置き場所次第で株や土が乾く速度がまったく変わってきます。
さらに、この時期はアンスリウムの生育が停まりますので、春夏のように株が成長する勢いに乗っかることができません。
水やりを失敗して株を傷めると、そのまま枯れてしまうことも起きやすいのです。

アンスリウムの商品ラベルの裏を見ると、「冬場の水やりは控えめに」という文章をよく見ます。
これが非常に曖昧で厄介なのですが、これをそのまま信じて水を控えて(止めて)しまい、株をカラカラに枯らしてしまったという問い合わせが結構多いのです。
頻度は下がるものの、冬の水やりはアンスリウムには必要です。
温度の高いお部屋の場合は春夏のように土が乾いてきますから、皆さんがアンスリウムを置かれている環境ではどれくらいの速度で土が乾くのかを観察する必要があるんですね。
ラベルの目安情報は鵜呑みにしないほうが良いです。特にこの時期は。

おわりに

12月~2月は、アンスリウムの手入れをする上で最も気を遣わなければならない時期です。
最近私のお客さんからは「冬越しできた」という声をよく聞くようになりました。
ぜひ上手く管理して、冬を乗り切っていただければと思います。
本編はこちらから飛べます。

ではまた。

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