最近とても寒くなってきました。
今回はアンスリウムを冬越しさせるためのポイントについて解説しています。
特に大事なポイントは「温度」と「水やり」です。
前回の動画では湿度について触れましたが、これらとセットで知っていただくと良いと思います。
温度を一定以下にならないように維持する
アンスリウムが枯れないための温度下限は8℃と、これまでからお伝えしています。
このラインを下回らないようにすれば、基本的に寒さでアンスリウムが枯れることはないはずです。
その上で、よくやりがちなポイントが以下の3つです。
①玄関に置いたままにしている株はリビングに移動させる
②寒さの厳しい日・夜間は窓際も寒くなる
③深夜帯の温度対策
①アンスリウムに限らずですが、花を玄関(エントランス)に置いている人は割りと多いです。
シクラメンやポインセチアなどの寒さに強い花はそのままで良いのですが、アンスリウムはそうも行きません。
玄関はそもそも、風の通りが良かったり光が入らなかったりと、温度が下がる要素が多いのです。
熱源が無いお家も多いでしょうから、アンスリウムにとってあまり良い場所ではないですね。
春や夏であっても、光不足によって花が全部落ちてしまったというケースも多発する場所です。
そんなわけで、玄関に置きっぱなしにしているという方は急いでリビングなどの人気・熱源のある場所に移動させましょう。
②この時期は気温が低いので、アンスリウムに直接光を当てても葉焼けは起きません。
光は新しい花芽をつけるのに必要ですから、集光場所として窓際はとても良いのです。
ただし、この時期の窓際には注意が必要です。
夜間になると一気に温度が下がるので、つい置きっぱなしにしていて株が低温障害を引き起こしたという話はよくあります。
窓に葉が当たっていて、そこだけ部分的に冷やされてしまうということもあるあるですね。
この時期は光を当てることはほどほどにして、リビングの内側に早めに移して守ってあげた方が無難かと思います。
③深夜の温度帯は最も株が寒さでやられやすいポイントです。
リビングに移そうという話をしていますが、熱源のあるリビングも夜間は要注意です。
12時くらいまでは人気があってエアコンなどの空調が効いているでしょう。
いっぽう、その後皆が就寝するとたちまち部屋の温度は下がっていきます。
1日の中で最も温度が下がるのが朝の4時くらいですから、この時に8℃を下回ることが起きます。
マンションなどの保温環境が整っているお家ならあまり心配はありません。
しかし、一軒家だったりするとそうはいきません。
夜間ずっと空調を効かせたままというはエコ面でも経済面でもイケてないですね。
何か対策をしたいところです。
過去の動画で冬越しをしやすくしてくれる小道具について紹介しています。
こちらを参考に、上手く冬越しをしていただければ良いと思います。
個人的におすすめなのは「24時間タイマー×ペット用ホットカーペット×ダンボールで囲う」ですが。
水やりのタイミングに一般解はない
商品のラベルの裏を見ると、こんな文章が書いてあることが多いです。
「冬の時期は水やりを控える(控えめにする)」といった感じの文言です。
この表現はかなり厄介で、具体的なイメージがつきづらいのです。
とはいえ、敢えてこう表現されている理由もあります(個人的にそう思っているのですが)。
アンスリウムの水やりは、冬が最も難しいと感じています。
そしてこの水やりが冬越しの最大の課題だと思います。
この時期はアンスリウムの置き場の変動要素が多すぎるのです。
思いつく具体的な要素は以下の通りです。
・部屋の断熱性・保温性(どれくらい室温が下がるか)
・窓の配置
・暖房器具の設定温度
・暖房器具の風の有無、当たり具合
これらの要素が変わるだけで、土の乾き方はまったく異なってきます。
一律に「冬の水やりはこうしてください」とは言えないのです。
そんなわけで、ラベル裏には上述のような表現しかできないのです。
これをご覧になって、本当に水やりを控えてしまう方がいます。
土がカラカラに乾かしてしまったというケースも起きているようですね。
問い合わせをいただいた方にポイントをアドバイスをすると得心していただきます。
その後同じ方からさらなるトラブルの問い合わせが来ないので、おそらく上手く手入れをしていただいているのではないかなと。
アドバイスの要点をまとめておきますので、良ければ参考にしてください。
①置いてある部屋の温度環境を確認する(特に夜間何度まで下がるのか)
②土が乾くまでにどれくらいの時間がかかるのかを調査する
③乾くタイミングが把握できたら、メリハリのついた水やりをする
・暖房器具の温風は当たらない場所に置く
・「控えめ」を真に受けて、土が全体に湿らないような中途半端な水やりはしない
・水やりは昼前頃が良い
・室温が維持されているなら肥料は与えた方が良い
・夜間の温度が気になる場合はダンボールで囲ったり、カーペットを使って適宜対応する
これらを押さえてもらえれば、冬越しの成功率は上がるはずです。
おわりに
今回は冬越しのコツについてまとめてみました。
過去の動画でも水やりのポイントについて詳しく解説しているので、時間に余裕のある方はぜひ遡って観てもらうと良いと思います。
本編はこちらから飛べます。
ではまた。