
当園では障がい者雇用に取り組んでいます。
先日就労支援事業所経由で実習生を一人受け入れました。
数日実習を組み、本日が最終日で一区切りです。
その子が「自分に自信がない」という子だったので、私が思う自信をつける方法を具体的に教えたところ、実習前半に比べ後半は前向きに取り組んでくれました。
健常者・障害者に関わらず割と汎用性が高い内容だと思ったので、備忘録的にまとめることにしました。
モチベーション・やる気・自信は後から湧いてくる
彼女に伝えた具体的な内容は2つ。
ひとつが「自信やモチベーションは後から湧いてくるもの」ということです。
よくモチベーションが湧かない・やる気が出ない・自信が持てないと言いますが、
これらは基本的に(嫌々ながらも)何か行動を起こした後に出てくるものです。
何もやらないうちから出てくることは絶対にありません。
なので、「まずは仕事に触れる時間・頻度をできるだけ増やそう」という話を伝えたのです。
仕事に触れる時間が増えると、多くの場合その仕事に慣れます。
慣れると失敗は減りますし、慣れていない初めに比べて成果が出やすくなります。
その結果評価に繋がり、そこでようやくモチベーションや自信が湧いてきます。
「ひとまず10分だけやってみる」といった、まずは着手することが大事だと思います。
彼女はそこを理解できたようで、後半は安定した気持ちで実習に取り組んでくれました。
「すみません・ごめんなさい」の3倍、「ありがとう」を言う
もうひとつ伝えたことがこちら。
彼女はなにかにつけて「すみません・申し訳ありません」を口にしていました。
本当に申し訳なく思っているのでしょうが、言い過ぎは逆に問題です。
なので、「ありがとう」と口癖にしようと伝えました。
「ありがとう」とは不思議なもので、
相手を不快にさせることがほとんどなく、逆にいい気分にさせる言葉です。
投資家の藤野英人さんが北海道の高校生向けに話していましたが、
「ありがとう」は言えば言うほど得をすると思います。
日本人はその謙虚さゆえか、どうも必要以上にへりくだる癖があります。
言霊という言葉の通り、自分が発した言葉はそれを最も耳にしている自分自身に影響を与えます。
どうせなら前向きな言葉を使いたいものです。
「○○さん、初めよりすごく明るくなったね」
これはうちの従業員さんが発した言葉です。
上述の2つだけをやるように伝えたところ、わずか数日で彼女は周囲に良い影響を与え始めました。
そうそう、この本で知りましたが、日本には1100万人の障がい者がいるそうですね。
障がいをお持ちの方(特に知的・発達)は、健常者より何かの感覚が敏感なんだと思います。
その感覚が今回のように前向きな方面に反応した結果、良い方向により強く進む気がします。
彼女が今後当園にどのように関わるかはわかりませんが、多くの人にとって生きやすい世の中になればいいなと思います。