株をメンテナンスする定番作業の「植え替え」。
その中で、傷んだ株を養生するために鉢のサイズを下げる「鉢下げ」には、適切な時期が2つあります。
鉢下げの目的は「これ以上株を傷めないため」
その季節はこれまでお伝えしている通り、春と秋です。
基本的に鉢下げという作業は、これ以上株を傷めないために行うものです。
言い換えると、夏と冬はアンスリウムがダメージを受けやすい時期ということですね。
夏は暑さと水やり加減のミスにより重なったストレスが主な原因です。
一方で冬は、低温が主な原因です。
逆に春と秋は育てやすい気候なので、この時期に株が傷むリスクは少ないです。
なので、これ以上株を傷めないために、この育てやすい時期に鉢下げをしてあげようというわけです。
傷んだ株のお世話は、鉢サイズを下げてからやった方が楽
傷んだ株に見られる症状は大きく2つあります。
ひとつは地上部の草姿がひどいことになっている点です。
写真は先日問い合わせでいただいたものです。
元気だった頃に比べて明らかに株のボリュームが減っていますね。
他にも全体的に黄変が進んでいたり、葉の緑色が明らかに具合が悪そうな色味になっている場合も当てはまります。
もうひとつは、根の量が明らかに少なくなっている場合です。
鉢の土が全然乾かず重い状態が続いていたり、株がグラグラと不安定になっている場合もそうです。
これらの状態は株に何らかのダメージが発生しています。
その理由は、傷んだ鉢植えは大抵の場合、土の諸々のバランスが狂っているからですね。
例えば乾きすぎた湿り続けたことが原因で乾湿サイクルが崩れていたり、傷んだ株が肥料成分を吸わなかったために鉢の中で肥料から滲み出た成分が過剰になっていたり、そういうことが土の中で起きています。
こうなった株を手入れしてあげる場合、思い切って鉢のサイズを下げてあげた方が上手く行きやすかったりします。
傷んだ株を養生させるのはプロでもハードルが高いので、そのハードルを少しでも下げることができるなら、やっておいた方が良いと思いませんか?
鉢下げ作業自体が株にダメージを与えてしまうことも考慮する
鉢下げ作業自体が株にダメージを与えてしまうことも考慮しないといけないポイントです。
できるならアンスリウムにとって好適な時期にこれはやってあげたいところです。
夏と冬は温度環境がストレスフルなので、相応しいのが春と秋なんですね。
もちろん、鉢下げをしても株自体が傷んでいることは変わらないので手入れには注意が必要です。
ただ、この鉢下げはその手入れのハードルを多少下げてくれます。
株が傷んでいるかどうかは鉢植えのオーナーが一番良くわかっているはずです。
もしなんとかしてあげたいという思いがあるなら、ひと手間かけてあげるのも良いと思います。
まとめると
最近子どもが大きくなってきて服が小さくなってきました。
子どもには鉢下げという概念が通用しないので、服代がかかってしょうがないです。