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【お手入れ】株と鉢サイズのバランスを考える

よくある困りごと

今回はお客様から問い合わせをいただいた中で、株と鉢のサイズのバランスについて書き留めました。
この時期はアンスリウムの生長が鈍化しがちです。
にもかかわらずこれまで通りの水やりをしていると、株が傷むことがありますね。
「新しく展開する葉がなんか小さいんだけど」とかまさに株が傷んでいる症状です。

株と鉢の関係は、足と靴の関係と同じ

株と鉢の関係は、足と靴の関係と同じなのです。
子どもの靴で例えるとわかりやすいです。
子どもの足が大きくなったのに、これまで通りのサイズの靴を履かせても本人は痛がります。
ひどい場合は足が変形してしまい、将来に影響が出ることもあるでしょう。
逆に、子どもの足に対して靴が大きすぎても歩き辛く、歩き方に変な癖がつくかもしれません。
これらの場合、子どもの足に合わせた靴を履かせてあげようという流れになるはずです。
株の大きさに鉢のサイズが合わないことによる弊害

株の大きさ(根張り状況)が鉢のサイズに合わないと、いろいろな弊害が生まれます。
基本的に「水」に関するトラブルが起きます。

例えば鉢が小さすぎる場合、やたら鉢の土がよく乾くようになります。
鉢の中の土の比率が少ないために貯水量が減るためですね。
一方で鉢が大きすぎると、株が土の水を吸い上げる速度に比べて貯水量が過剰になります。
結果常に土が湿ったままになり、根腐れを引き起こします。
根腐れを引き起こすと、葉に茶色のシミができたり、葉や花がどんどん枯れ落ちます。
ひどい場合は株がどんどん小さくなって行き、新しく展開する葉も小さくなります。

「株の吸水速度に合わせて根の周囲の環境を整えてあげる」
これが土・根域を上手く手入れしてあげるためのポイントですね。

写真のような場合は鉢のサイズを下げてあげると良い

さて、冒頭の写真のような場合はどうすればよいでしょうか。
これまでの話をまとめると、「左の鉢は、株の大きさに対して大きすぎる」と私は考えます。
右の鉢はこのままでも良いと思います。
もし何か手を打つなら、

①置き場所の温度によるが、春先まで水を控えめで手入れする
②暖かくなったら鉢のサイズを1-2段階小さくしてあげる
③その際はアンスリウムに合った土を使う
…このあたりを実施します(詳しく解説している動画はこちら)。

ちなみに、この写真のような状態はけっこう至るところで起きています。
冬はどうしても光合成量が減って株の生育が緩やかになります。
そのため、秋までは問題なかった水やりの仕方が、この時期には合わなくなることがあるんですね。
写真のアンスリウムは枯らしていないですし、オーナーさんは上手く手入れをされていると思います。

ぜひ今後の参考にしてください。

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