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【お手入れ】低温障害はゆっくりと進行する

よくある困りごと

1月も後半に差し掛かり、ようやく冬らしい寒い日がちらほら出てきました。
それでも例年に比べるとだいぶ暖かいのですが。
今回はこの時期に起きやすい低温障害についてまとめてみようと思います。
「なんか葉が黄色くなってきたなぁ」と思う方はぜひチェックしてみてください。

低温障害の症状

低温障害のわかりやすい症状は、葉の縁から全体にかけて発生する黄色×茶色のシミです。
これまで『「黄色」といえば水不足ですよ』というお話をしていますが、水不足の黄色とは少し様子が異なります。
写真を見ていただいてわかる通り、黄色に混じって茶色のシミが入っているのがわかるでしょうか?
このような症状が出てきたら、水不足ではなく低すぎる温度が原因だと疑ってください。

低温による障害は、カサカサと乾くような症状になりやすいのが特徴です。
もっと重度な障害になると株全体が黒っぽくなります。
ドライフラワーのようなパリパリとした感じになり、こうなると復活は絶望的になります。

じわりじわりと蝕むように進行する

低温障害による傷みは、そこからの回復が非常に難しいです。
ふと気がついた時には葉にシミができていて、日を追うごとにそれが広がっていきます。
花・葉は徐々にポロポロと落ちていき、株全体が黄色くなって枯れていきます。
低温障害は葉焼けとは異なり、すぐには症状は目に見える形で出てきません。
気づいた時には株全体がダメージを受けていて、「時すでに遅し」という場面も多いのです。
株が日々状態が悪くなっていく様を見るのは、精神的にかなり心をえぐられますよ。

また難しいのは、季節的に株自身の自然治癒力に頼りにくいということです。
アンスリウムは熱帯の植物ですから、本来は暖かい環境を好みます。
そのため、温度が低い場所ではアンスリウム本来の治癒力が期待しづらくなります。

水不足と間違えると真逆の手入れをしてしまうことに

先程もお伝えした通り、低温障害は水不足にやや近い症状を呈します。
この判断を間違えると、真逆の手入れを株にしてしまうことになります。
低温障害になった株は水やりを控え、土が乾くのを待ったほうが良いです。
そこに水不足を勘違いした方は水をたっぷりと与える、ということをするわけですね。
これで株はさらに追い打ちをかけられ、最悪株にトドメが刺されることになります。

ぜひ土の状態に注目してみてください。
株の水不足は、土が乾いている・もしくは最近カラカラに乾いたことがある場合に起きやすいです。
一方で低温障害は、いつまで経っても土が乾かず、湿った状態が続きます。
ぜひ上手く冬を乗り切っていただきたく思います。

※低温障害に関する解説は、こちらの動画(Vol.9Vol.59)で詳しくお伝えしています。
 合わせて参考にどうぞ。

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