冬になると写真のような「割れ」が葉に発生することがあります。
冬になると必ず発生するというわけではないのですが、問い合わせをよくいただくので一度考察をしてみようと思います。
葉が割れる原因は「乾燥」の可能性が高い
こういった症状の一番の原因は「乾燥」と考えます。
冬は室内が乾燥しがちになりますし、水やりも控えめする方も多いでしょう。
結果的に株の周囲の水分が不足しがちになりますので、おそらくこれが原因でしょう。
写真の葉に黄変(水不足の症状)が見られるので、おそらく推察の方向は合っていると思います。
また葉の割れは黄変した部位に見られます。
まず葉の一部が黄変し、その部位が後になって割れるという順番で発生と考えるのが自然ですね。
乾燥が割れを引き起こす原因はとてもシンプルです。
細胞は水分不足になると凝縮し、組織としての柔軟性を失います。
その結果、黄変した場所のように水分を失った部位が引っ張られて割れることになります。
切れ込みのような割れ方は冬独特
乾燥は年中起きうる症状です。
その中で、写真のような切れ込みが入ったような割れ方は冬独特だなと感じます。
これは乾燥と低温という二重のストレス環境によるものと考えます。
温度が低くなっても細胞は凝縮しますので、冬ならではの症状と考えて良いでしょう。
当園でも乾燥による黄変症状はたまに起きます。
しかし写真のような割れ方はなかなかしません。
農園はある程度温度が維持されていて、水やりなどを通して湿度も高めな環境です。
ただ、農園の隅や出入り口付近にある株でたまに起きているようなので、位置的に空気が温まりにくく乾燥しやすいという条件には当てはまりそうですね。
そんなわけで、乾燥×低温環境下ではこの症状は起きやすいと考えて良いかと思います。
冬独特の症状と割り切り、温度と湿度を上げて対処
そんなわけで、おおよその原因は特定できました。
やれることは限られていて、温度と湿度を上げて置き場所の環境を改善してあげましょう。
この時期はリビングなど人が集まる場所にアンスリウムを置く方が多いでしょう。
霧吹きや加湿器を活用もらえればこういった症状は予防できるかと思います。
ぜひ今後の参考にしてください。