アンスリウムは光沢のある葉と鮮やかな花が特徴的な熱帯植物です。
その美しさを維持し、より健康的に育てるためには、適切な肥料選びが重要なポイントとなります。
アンスリウムは多量の肥料は必要ない
アンスリウムは基本的に少量の栄養で育つ植物です。
なので肥料を与えなくて良いと思う方もいますが、アンスリウムも植物です。
定期的な肥料の与え方で驚くほど生育が良くなります。
まず知っておきたいのは、アンスリウムは窒素、リン、カリウムのバランスが取れたものを好むということです。
特に開花期には、リン酸分が多めのものを使うと花の発色や育ちが良くなります。
固形肥料と液体肥料の組み合わせ方
みなさんが店頭で購入されるアンスリウムには、基本的に緩効性の固形肥料(コーティング肥料)が含まれています。
これは長期間にわたってゆっくりと栄養を放出するため、忙しい方にも便利です。
どれくらいの期間効果が続くのかは商品にもよりますが、一般的には半年~1年に一度与えれば良いものが多いように思います。
液体肥料は、植物に素早く栄養を与えられるメリットがあります。
通常、2週間に1回程度の頻度で、水やりの際に薄めて与えるのが理想的です。
アンスリウムが植わっている土には既に上述の固形肥料が混ざっています。
与えすぎにならないよう、控えめに与えることが重要です。
なお、オーガニック肥料も魅力的な選択肢です。
魚由来の肥料や海藻エキスなどは、アンスリウムに必要な微量栄養素を含んでいることが多く、植物全体の健康をサポートします。
ただし、室内で使用する場合は匂いに注意が必要です。
季節・温度に合わせて施肥量を調整するヒント
アンスリウムに限らず多くの植物は、適温範囲であれば生育速度が気温の高さに比例します。
温度が低い時期よりも高い時期のほうがよく育つということですね。
ただ、高ければどんな高温でも良いかというわけではありません。
よく育つ温度は35℃くらいが上限を考えておくと良いです
この前提を考えると、施肥は温度が上がりやすくなる春先に行い、温度が下がる冬は控えるのが良いと思います。
肥料の不足・過剰のサイン
アンスリウムの葉が黄色くなったり、新しく展開した葉や花が小さい場合は、栄養不足が原因であることが多いです。
逆に、葉の先が茶色く焦げたようになる場合は、肥料の与えすぎを疑いましょう。
アンスリウムが好む土のpH
最後に、アンスリウムは弱酸性から中性の土壌(pH5.5-6.0)を好みます。
肥料を与える際は、pHバランスを考慮した商品を選ぶと良いでしょう。
適切な肥料管理を行うことで、アンスリウムは何年も美しい花を咲かせ続けることができます。
たかが肥料、されど肥料
アンスリウムを購入した後、水しかやらないという方が実は割とおられます。
私達人間が水だけでは生きていけないように、植物も栄養分が必要です。
ぜひ定期的な施肥をしてあげてもらえると植物も喜ぶと思います。