今年のアンスリウム商戦も終盤に差し掛かりつつあります。
そんな中で感じるのは、今年は特に街中の生花店の様子がおかしいなという点です。
特に鉢花の購入ルートが今後変わっていきそうな気がしてなりません。
鉢花の動きが変わってきている
今年1年、卸売市場での取引結果を数字で追っていました。
例年に比べて、ここ数年はさらに動きが変わってきたように思います。
特にアンスリウムは「夏の花」として扱われるので、暑い時期に店頭に並びます。
でも、暑さがピークになる時期は外出を控えるようなお達しが出る昨今です。
真夏は客足が遠のき、売れていないのかもしれません。
まぁ、暑すぎると花色が悪くなりますし。
その一方で、秋になって少し暑さが落ち着くと荷物の動きが活発化しているようです。
今年は秋でもなかなか涼しくならなかったので、その間ポツポツと売れていった感じでした。
仕入れるサイズはより低く、最低限の量しか仕入れない生花店
生花店の仕入れの仕方も変わってきたように思います。
余剰分を店頭に置かないようになったっぽい。
必要な時に必要分だけ仕入れるというスタイルは高単価な胡蝶蘭でよく見られていました。
それが、アンスリウムでもそうなってきたのかもしれません。
この傾向が進むと、店頭にふらっとお客さんが行った時に選ぶものがだいぶ限られてくるという現象が起きてくると思います。
そうなると、「いろいろな候補を見て選びたい」というお客さんの要望に応えられなくなってきそうですね。
最近の消費者はよく調べて買っている
一方で、今年のECからのご注文は増えました。
特に秋はその傾向が強く、先述の事情が絡んでいるのかなと感じます。
「買い物の多くは衝動買い」という名言がありますが、それにしても最近の消費者さんは購入前のリサーチを入念にされています。
誰だって損はしたくないですから、欲しいと思ったものをどこで買えば一番良いのかをよく知っているんだろうなと思います。
以前、「生花店はもっと減っていく」という記事を書きました。
生花店の減少より先に、「鉢花を扱う生花店 もしくは 生花店の鉢花スペース」の減少が先に進むでしょう。
いよいよ鉢花が手に入りにくい世の中になってきたなぁ、と感じますね。
まとめると
生産者ながらECサイトを運営していて良かったなと思う反面、同じことをやっていて望む成果が出続けるわけがないなぁと、改めて思います。
生産者なりに新しいことに挑戦していかないとなと、改めて感じました。