Re:Anth

北海道のピートモス産地に行ってきた

ひとりごと

当園がアンスリウムの栽培に使う土は北海道産のピートモスを使用しています。
一般的に「ピートモス」と言うと海外産を指すことが多いです。
実は北海道でも採れるんですね。
先月どうしても現場を見てみたいということで、弾丸出張で行ってきました。

ピートモスは「植物の化石」

ピートモスはその地域に生息する植物が長年堆積してできたものです。
その地盤を重機で掘り起こし、乾燥させたものが「ピートモス」というわけですね。
なので、その地域にどんな植物が生息しているかでピートモスの性質は微妙に変わってきます。
北海道でのピートモスは海外産に比べて「保水性」「保肥性」が強いと言われています。

取引先の社長さんに話を聞きましたが、昔は今よりももっと北海道産のピートモスが使われていたそうです。
ですが20年近く前の円高をきっかけに、海外産の安価なピートモスがたくさん輸入されるようになってきて、北海道産のピートモスは使われなくなってきたそうな。
最近円安になってきたので、最近また注目されるようになってきたとのこと。

当園では現在、これまで使っていた海外産ピートモスを国産に切り替えられないか試験を進めています。
実証実験では割と良い結果が出てきています。
あと1-2年もすればいよいよ切り替えが現実的になってくるでしょう。
アンスリウムはただでさえほとんどの材料が海外のものを使っています。
もちろん苗は海外のメーカーから仕入れていますし、
肥料は主に中国などの資源国から購入しています。
でも、それ以外の材料で国内のものを使えるのであれば、なんとか国産のものを使いたいです。
できれば日本でしか作れないアンスリウムを作りたいじゃないですか。

一次情報を得る

今回北海道に出向いてみて、「一次情報に触れることの大切さを改めて感じました。
ネットで調べたらピートモスの情報はいくらでも出てきます。
ぶっちゃけ、わざわざ行かなくてもピートモスを仕入れることも可能です。
でも、ピートモスがどのように採掘されるのかや、ピートモスが採れる地盤を実際に踏みしめての感覚など、行かないとわからないことも結構あります。

例えば…
・泥炭地ってどんな場所にあり、どんな気候なのか
・ピートモスの地面を踏んでみるとどんな感触があるのか
・どのようにしてピートモスを採掘するのか
・採掘したピートモスはどのように加工されて商品になるのか
・ピートモスの加工現場の塵の凄まじさ
…などなど。

そういう経験を自分でして、情報として得ておくのはこれからのAI時代にとても大事だと思います。
商売はもちろんですが、時間やお金の使い方においても、こういう経験を積極的に積んでいきたいものです。

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • LINE

Re:Anth

一覧にもどる