冬の間に傷んだ株をケアし始めて早4ヶ月。
そこそこ株が復活したので、この間お返ししてきました。
行き先はこども園ですが、やはり植物のある環境は子供にとっても良いと思います。
※関係する過去の記事はこちら
①引き取った時
②引き取って1ヶ月後
傷んだ株と新しい株、喧嘩せずに上手く育ってくれた好例
引き取った当時の状態がこれです。
それに比べれば、大分よくなったと思いませんか?
過去の関連記事でも書きましたが、一度傷んだ株をケアするのはなかなかに難しいです。
ケアに関して問い合わせをよくいただきますが、手遅れの場合がほとんどです。
できれば傷みが軽いうちに手を打ちたいところですね。
今回は初め3株あった株のうち2株は枯れていたので、比較的無事だった1株を残して処分しました。
鉢下げも考えましたが、最後の1株はそれほど傷んでいませんでした。
そのため鉢のサイズはそのままに、健康な別の株をさらに2株追加し、仕立て直しをした形です。
品種によっては傷んでからのケアが厳しいものもありますが、今回は品種がパンドラだったので上手く復活してくれたなとホッとしています。
写真をご覧いただくと、ところどころに葉の先が破れたり、黄変している葉が見られますね。
これは引き取った時に残った1株についていた葉です。
過去の名残が残っているのも、なんか歴史があって良いなと感じます。
実は追い株の選び方がなかなか難しい
今回しれっと追い株を2つ加えましたが、実はこの追い株の選び方が難しかったりします。
健康な株と言えば、しっかり根も張っていて育ちの良い株だと思われるかもしれません。
しかし、極端に健康すぎる株を使うと鉢の中で淘汰が始まります。
今回の場合だと、無事だった1株が他の2株の生育に追いつけず枯れる結末を迎えます。
当園にも傷んだ株がよく持ち込まれます。
オーナーさんのご意向によっては今回のように一部の株を残して追い株をする場合もあります。
ただ、その時の株選びはすごく慎重になります。
ヘタをすると残った株にトドメを刺すことになるからですね。
その後の養生にも気を遣います。
根張りが万全ではないので、水やりも様子を見ながら慎重にやることになります。
もっと気軽に株を入れ替えられるようにできないか
ここからは今後商品として開発できたらいいなというお話です。
私はこういった大鉢に対し、株をもっと気軽に入れ替えられるようにできないかと考えています。
アンスリウムに限らず、1鉢に複数の株が使われた寄せ植え商品は世にたくさんあります。
そんな商品を、どの株も傷めずに上手く育てられる方はほとんどいません。
今回のように、どこかのタイミングで一部の株が傷み始め、購入時の面影がなくなってしまうケースの方が多いのです。
車のように、傷んだ部分を取り替えて全体として健康な状態を保てるようにできれば、もっと気軽に植物を楽しめるようになると思います。
そんな商品が将来作れたらいいなぁ。