「知人からアンスリウムをもらって1ヶ月経ったけど、葉にシミができた」
と、先日問い合わせがありました。
当園ではアンスリウムを生花店向けに卸売しています。
「愛んすりうむ」というハートのラベルが目印ですね。
熟成紅うちわとは別ラインでの提供で、こういう問い合わせがたまに来ます。
葉のシミは基本的に水管理のミスが原因
葉に何かしらシミができる場合、原因のほとんどは水管理のミスによるものです。
水やりを忘れて根をカラカラにしてしまったことがあるとか、
逆に毎日のように水やりをして、土がずっと湿ったままだったとか、
そういうお手入れ絡みのミスが原因だということですね。
アンスリウムはそれらのミスをしてから症状が表面化するまでに時間がかかる植物です。
質問者様のところに鉢植えが届いた後、水管理のミスをしたとしても、すぐに写真のような症状が出ることは少ないでしょう。
では、この表面化した症状は何が原因なのか。
それは、この鉢植えを販売した生花店のお手入れがイマイチだったからです。
お店に置きっぱなしのアンスリウムはだいたい状態が悪い
アンスリウムは客寄せ商品として扱われます。
それは、アンスリウムが長持ちする植物だからですね。
店内にずっと置いておいてもそこまで駄目にならないので、お客さんが買う頃には徐々に株が傷んでしまっているという場面がよくあるのです。
で、贈答の注文が入った時に、その株を写真のようにラッピングして販売するわけですね。
質問者様は1ヶ月くらいまでにもらったそうですから、10月末~11月頭くらいに販売された商品ということです。
アンスリウムが流通するピークは9月上旬くらいですから、1~2ヶ月程度はお店に並んでいて、その間に徐々に傷んだというのが実態でしょう。
10月に入ると冷え込みの厳しい日があったり、日中も涼しくなってきます。
あとはお店の店員さんのお手入れ技術のレベル次第ですが…株が傷み、シミが発生する理由としてはこれらで十分でしょう。
花のギフトは贈り方を考えよう
お花…特に鉢花の贈答というのは、結構贈る側のセンスが問われると考えています。
一般的な小物と違って生きています。
花束とは違い、贈った相手側にお手入れをしてもらわないといけません。
ましてや相手が扱いになれていない場合は、今回のように株のお手入れで困ることにもなります。
当園ではお問い合わせ窓口を用意していますので今回の問い合わせが来ましたが、他の生産者でそそんな窓口を設けているところなんてほぼありません。
相手からすると、どこの生花店で購入されたは追えないことが多いし、「もらった花が駄目になったんだけど」と贈った側に聞くのも勇気がいるでしょう。
その結果、「よくわからないけど枯れた。でもどうしたらいいのかわからない。アンスリウムってなんか難しそうだよね」という感想を持たれてしまうわけです。
まとめると
贈り物をする時は、エゴの押し付けにならないようにしたいものです。
贈る側の一方的な想いを押し付けられると、せっかくの気持ちもお金も台無しになりますから。
あ、当園でアンスリウムを購入される場合、アフターケアはしっかりやらせていただきますよ。