アンスリウムを育てていると、その環境によっては葉が黄色くなったり、花が咲かなくなったりといった症状が起きます。
よくある症例をまとめましたので、参考にされると良いと思います。
「葉が黄色くなる」「葉の先が茶色くなる」
これは水・湿度不足が主な原因です。
葉の黄変は下位の葉から順番に起きていきます。
これは下位から上位に水分が移動する「再転流」という現象で、株が子孫を残そうとして起きます。
水が足りないことが原因なので、水を与えて土を十分に湿らせれば症状は止まります。
一度黄変した葉は元には戻りません。
また、葉の先端が茶色くなるのも乾燥が原因です。
霧吹きで葉に水分を与えるか、植物の近くに水を入れた容器を置くことで改善できます。
「葉に茶色いシミができる」
これは水をやりすぎて根腐れが起きているときに見られます。
アンスリウムは2週間に1度程度が望ましい頻度ですが、これより極端に頻繁に水をやると地下部が過湿になり、徐々に値が腐っていきます。
一度根が腐りだすとなかなか元に戻らないので、この症状が見られたら、根の状態を急ぎ確認してみてください。
根が茶色く腐っていたら水やりを控え、場合によっては鉢下げの検討も必要です。
「花が咲かない」
アンスリウムは光量不足で花芽がつきにくくなります。
明るい日陰で育てることが理想的で、カーテン越しの光が当たる場所がおすすめです。
直射日光は葉焼けの原因になるので避けましょう。
購入してから1年以上肥料を与えていない時も、場合によっては花が咲かなくなります。
その場合は急ぎ追肥をし、長く育てている株の場合は少し葉を間引いてあげることも効果的です。
また、年に一度は一回り大きな鉢に植え替えると生育が良くなります。
植え替え時期は春から初夏が最適です。水はけの良い観葉植物用の土を使用しましょう。
ピートモス主体の土を選ぶことをお忘れなく。
「葉が黒く、乾燥するように枯れる」
これは冬場に見られる現象で、育てている場所の温度が低いことによる低温障害の可能性があります。
アンスリウムは15℃以下になると生育が鈍り、10℃を切ると品種によっては株が傷み始めます。
暖房の風が直接当たらない場所で管理し、最低温度15℃を保つよう心がけましょう。
害虫対策も重要です。特にカイガラムシやアブラムシが発生しやすいので、定期的に葉の裏側もチェックしてください。発見したら、石鹸水や市販の薬剤で早めに対処することが大切です。
知っておくと焦らずに済む
アンスリウムは適切なケアで長く楽しめる植物です。
トラブルが起きても、原因を特定して対処すれば、再び美しい姿を取り戻します。
困ったときはぜひこの対処法を試してみてください。