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なぜアンスリウムにこだわるのかを再考

アンスリウム

アンスリウム先生のメイキング場面

当園はアンスリウムをほぼ専業で生産・提供しています。
他の作り手さんは他の観葉植物を一緒に作る兼業タイプが多いです。
アンスリウムを専業でやっている作り手はおそらく当園くらいでしょう。

観葉植物の作り手はいろいろな種類の植物を生産する

「アンスリウム以外は作らないんですか?」
こんな質問を、当園に来られるお客さんや花業界の取引業者さんからよくいただきます。
私が現農園に入る前に、先進農家さんのところで住み込み修行をしていました。
その農家さんは少量多品種の路線を突き詰めた生産をしておられます。
修行をしに行っているわけですから、少なからずお師匠さんの影響を受けますよね。
私が修行に出ている間、当時からアンスリウムを専業で作っていた先代(親)は、「アンスリウムをやめて他の観葉植物に生産対象を転向するのでは?」と思っていたようです。
別にやろうと思ったらできるのですが、修行から戻ってからもアンスリウム一本でやっています。

自分が関心があるのはアンスリウムとその周りの事象

どうもアンスリウム以外に関心が持てないのです。
というか、アンスリウムを世に広めるためにまだまだやれることはありそうだなーと思っています。
私は作り手一本のキャリアを積んでいません。
だからこそ、この業界の作り手の皆さんとは違った目でこの業界を見ています。
そういう点で、親がアンスリウムの作り手をやっていたことは何かのご縁かもしれません。

大学時代にやっていたアンスリウムの研究

学生時代、私は大学院にてアンスリウムを専攻していました。
切り花の効率的な栽培システムの研究をしていたんですね。
実際にプロトタイプ的なものを作って、その検証を行った上で社会に出ました。
あれから10年以上経過していますが、今では進化版のシステムが福島県で実用化されています。
現地では東日本大震災の時に被災してしまい、土壌が汚染されてしまったんですね。
もちろん福島県全域が汚染されたわけではないですが、風評被害の影響力は絶大でした。
福島県で取れた農産物=汚染されたものというレッテルが貼られてしまったのです。
その課題を打開する策のひとつとして、当時私が行っていた研究が注目されたと聞いています。
大学の研究が実際に世の中で実用化されているのはとても素晴らしいことですね。

業界素人だから見える世界

日本はバブル期を経て人口減少のフェーズに入っています。
にもかかわらず、花業界はバブル当時のやり方をずっと続けています。
他の業界では時代の変化に合わせてやり方がアップデートされています。
なのに、この業界はあまり変わっていないのです。
細かい変化はあるかと思いますが、少なくとも業界部外者である私からはそう見えました。
もっと別の切り口からアンスリウムを捉え直すことはできないかなぁ、と日々考えていて、今もこうやってブログを書いています。

もちろん私自身まだまだ若輩者なので、学ぶべきことはたくさんあります。
イチ事業者として、当園に関わってくださったすべての方がより良い方向に進めるように、今後も精進していきたいと思います。
ぜひ今後もお付き合いいただけると嬉しいです。

ではまた。

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