植物を育てる上で湿度はとても大事な要素です。
その一方で、冬はどうしても湿度が下がり乾燥しやすくなります。
乾燥環境で葉が割れやすくなることからも、できるだけ湿度はある方が植物には良いわけです。
エアコンやストーブなど、部屋を暖めるものを使えば尚更ですね。
なので今回は、湿度について書き留めてみようと思います。
加湿された環境はアンスリウムの耐寒性を高めてくれる
これはお客様からいただいた情報を基に考察したデータなのであくまで実感の話です。
どうやら湿度の高い環境ではアンスリウムはわずかながら寒さに対する耐性が上がるようなのです。
そのため私は、植物が置かれている環境の湿度はできるだけ高いほうが良いと考えています。
もちろん部屋にカビが発生するリスクは頭に入れておかないといけません。
中には、「植物にとって『蒸れ』は大敵だぞ!」と仰る方もおられるでしょう。
『蒸れ』は夏でも冬でも、だいたい締め切った環境が続いたことによって起きるものです。
換気をして適度に空気の入れ替えをしてあげれば『蒸れ』の心配は減るでしょう。
加湿器の隣に植物を置く
手っ取り早く湿度を上げる方法のひとつに「加湿器」があります。
煙のような蒸気をモワーっと出してくれるアレですね。
日頃加湿器を使われている方は、ぜひその隣に加湿器を置いてあげてください。
加湿器の周りは特に湿度が高くなるので、置き場として最高です。
また植物は「天然の加湿器」と言われています。
植物の表面からは日常的に水蒸気が放出されていますから、植物のある部屋は少し空気が籠もった感じになります。
そのため、冬に植物を育てるのは合理的と言えそうですね。
スチーム式の加湿器には注意
加湿器にはいろいろなものがある中で、「スチーム式」と「加熱気化式」の加湿器を植物の近くで使用するのは控えた方が良いです。
「スチーム式」はタンクの中の水を温めて蒸気に変えます。
沸騰したやかんの注ぎ口から出てくる蒸気のイメージです。
「加熱気化式」は温風を当てて、フィルターの水を気化させます。
ドライヤーの温風を濡れタオルに当てた時に出てくる湿った風のイメージです。
これらのタイプの加湿器から放出される蒸気はどうしても高温になります。
蒸気とはいえ高温な空気は植物を傷めることになるので、それ以外のタイプ「超音波式」「気化式」の加湿器を使うと良いですね。
ぜひ植物も人間も過ごしやすい空間づくりをしたいものですね。
※加湿器のタイプについては、こちらの動画(Vol.52, Vol.54)で細かく解説しています。