皆さんは花のグラデーション化をご存知でしょうか。
この季節になると、新しく咲く花に変化が出てきます。
これまでは全体が単色だった色味が、写真の通り耳部分に緑を帯びた見た目に変わっていきます。
結構このグラデーションが人気だったりします。
寒くなると苞葉は葉に戻りやすくなる
私達が普段「花」と読んでいる部分(写真だと赤色の部分)は、器官的には花ではないです。
「苞葉」と書く通り、「葉」の一部です。
葉は光合成のための器官ですから、冬のように光量が少なくなる季節になると緑気を出す(=葉緑体を増やす)ことでその環境に応えようとします。
写真のような赤色品種の場合、赤と緑のグラデーション模様が見られるようになります。
逆に夏に近づくとこの緑気は薄れ、苞葉全体に鮮やかな色がつくようになります。
おそらく、このグラデーションが強く出た品種を培養したものをメーカーが「オバケが出やすい品種」ということにしているのだと思います。
既に咲いている花が寒さによって緑化することはない
既に咲いている花については、このグラデーションは起きません。
あくまで新しく咲く花について起きることになります。
アンスリウムの花芽ができるまでに1ヶ月程度かかります。
その間低い温度に置かれた株が作り出した花芽に対して、このグラデーションが起きるわけですね。
そのため、ちょうど今くらいから新しく咲く花がグラーデションが起き始めるはずです。
株の中で、若い花にはグラデーションが見られ、もっと暑い時期に咲いた古い花にはそれが見られないのはこういった理由からですね。
グラデーション化させたければ低めの温度で管理する
そんなメカニズムなので、グラデーション花を作るのはそれほど難しくありません。
もちろん品種によってグラデーションが起きやすい・起きにくいというのはあります。
生産者に聞くなどして品種選びさえ間違えれなければ、一般の方でも作れるはずです。
低めの温度(15~20℃)で適切に管理してあげれば新しく咲く花芽にはこの特徴が出てくるでしょう。
けっこうこのグラーデション花は人気なので、興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。
まとめると
水を絞り気味で手入れをしていても花のグラデーションは起きます。
ただ、これは株が枯れることと隣り合わせなので、個人的にはおすすめしません。