Re:Anth

(ひとりごと)こんな2024年。あんな2025年。

ひとりごと

まもなく2024年が終わります。
明日からは2025年ですね。早い。実に早い。
私はあまり新年の抱負とかそういうのを掲げて燃えるタイプではありません。
なので、今年はこうだったなーという話と、それを受けてどうするかなという話を書こうと思います。

2024年は上手くいった生産者とそうでない生産者の明暗が分かれた

年末になると、生産者は「今年はどうだった?」と同業者内で互いの進捗を話し合います。
私も例に漏れずその輪に加わって話を聞いた中では、2024年は生産者の間で上手く行った生産者とそうでない生産者とに明暗がかなり分かれたなーという印象でした。

「上手く行った」と書いてしまうと、いかに儲かったかというイメージされそうですが、
極端な円安・資材高を受け、今年はおそらくどの生産者も結構厳しかったと思います。
その中で、比較的傷が浅かったという状況を「上手くいった」と表現しています。

で、その生産者の共通点は何かというと、「自分のお客さんを持っている」ところのようです。
つまり、販売を卸売市場任せにせず生花店にしっかり営業を行ったり、一般消費者さんに直接販売したり、そういうところは比較的売上が安定していたように思います。

逆に卸売市場にしか販売していない生産者はどこも大変だったようです。
ここ数年卸売市場の勢いがかなり弱くなっています。
なので、卸売市場に頼りっきりの生産者はその影響をモロに受けています。
そこに資材高による顧客減少・売上不振の影響がさらに来たということですね。
以前の記事で書きましたが、この冬もシクラメンやシンビジウムの荷動きがイマイチな感じでした。
ひょっとしたらこういう昔ながらの売り方にも限界が来ているのかもしれません。

2025年は2024年の影響を引きずりそう

2025年の花業界はどうなるかというと、なんか昨年の影響を引きずりそうな気がしますね。
今年の厳しさを受けて生産者は以下のことを考えるはずです。

①生産量を減らす
②生産するコストを減らす(冬場の暖房温度を下げる・肥料を削減する等)
③作るものを変える
④値上げする

①②は長期的に売上にマイナスのインパクトが出てきます。
③はするにもだいたいどの品目にも先達がいるので、できれば避けたいはずです。
なので、生産者としては④を適切に実施したいはずです。
ですが、ここまで極端に円安や資材高が進むと、なかなか価格転嫁が難しいです。
市場で卸売販売をするにしても、「コストが2割上がったので価格を2割上げます」とか言ったところですぐには受け入れてはもらえないでしょう。
仕入れる側は仕入れをできるだけ安くしたいものです。
なので、ただ値上げをしても、これまでに以上にセリに回される商品が増えるだけでしょう。

生産者の中には、「いろいろ値上がりしているのは今だけだから」と思っている方もいるでしょう。
私はそうは思っていません。
日本はインフレ社会に変わってきました。
なので、今後も価格の高止まり・さらなる値上げは続くと思います。

そうなると「これではとてもやってられない」と、廃業する生産者が出てきます。
結果、市場での流通量が減少し、需要と供給のバランスが崩れまた値上げ…という感じになるような気もします。

当園は2025年をどう生きるか

激動の時代ですが、生産者っぽくないことを目指していきたいと思っています。
従来の生産者というのは「農産物を作ること(=農家であること)」に重きを置いていました。
同じ業界の先達の皆さんも同じ考えで、逆にそうでない動きをする人を排除してきました。
彼らからすると、YouTube、小売などは邪道なわけです。

でも、当園としては敢えてそっち方面にもっと力を注ぎたいと思います。
「あれは農家じゃないよね」と言われ続けるくらい、ある意味道を外れた作り手でありたいと思っています。

まとめると

ソニーとかGoogleがそうなのですが、「あの会社って何屋なんだろう」と言われるような会社が今後生き残る気がします。
その時々でやり方を柔軟に変えられるような農園でありたいなーと思います。

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